2009/02/17

二月の茶の湯(夜咄)

夜咄(よばなし)の茶事
夜咄の茶事は、冬の夜長を炉をかこんで主客相語らい
ながら茶を楽しむもので、正式には冬至のころを中心に
夕刻の五時頃からおこなわれますが、年末から新年は
何かと行事も多く、落ち着いた二月に親しい友人を招い
ておもてなしをいたしました。
木々の闇にもれる灯籠、足元の行灯のまたたき、席中の
ほのかな灯かりのなかで、手燭をまわし茶をいただく風情
は静寂のなかに神秘的な趣がひとしをです。
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だいぶ陽はのびましたが、五時を境に闇が広がります。
石灯籠に火をつけて障子を入れ、茶室では一部の障子を
笹戸にかえ、突き上げ窓は戸や障子も閉めておきます。
外腰掛けには円座、たばこ盆を寒いおりですので手あぶ
りを出し、露地行灯も用意いたします。
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手燭の交換
茶室の用意ができますと、亭主は手燭を持ってにじり口から
外え、つくばいの水をあらため客を迎えます。
黙礼のあいさつののち、亭主と客はそれぞれ持っている手燭
の向きをかえ、左手で手渡し手燭の交換をします。
温かい湯桶の用意されたつくばい。
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客の席入りがすみますと、まず「前茶」の薄茶をさしあげます。
寒中にお待たせして、身体に暖をとっていただくためでもあり
「前茶」のあとは炭をつぐ「初炭」とつづきます。
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「初炭」が終わると懐石になり、料理は温かいものを出すように
心がけ、最後に主菓子をだして正客に手燭をあずけます。
客はお菓子をいただいて、中立(茶室を出る)をいたします。

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後座は夜咄では床に花をいけず払子、如意などを向こう釘に
かけます。
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後座での濃茶は、常のとおりに点前をいたします。
茶を点てて客に出す時は、灯火を茶碗に添えて出します。
この手燭は建水と同時に持ち出し、炉の近くに置きます。
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濃茶もすむと「後炭」「薄茶」となりますが時間が長引くよう
でしたら、「つづき薄茶」にと教えられています。
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薄茶も終わり、お礼の挨拶もすみますと夜もとっぷりと深けて
おります。冴えた月の光が障子を透して、このひと時の集いを
いとおしむようにつつんでおりました。

★夜咄の茶事の簡単な説明で、解かり難いところも多々あると
思いますがご容赦くださいませ。
また、お気づきのところがございましたら、コメントなど頂ければ
嬉しいです。★
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2009/01/15

一月の茶の湯

茶家のお正月
家元では元旦の暁近くなりますと、宗匠は残月亭で
花を生け、大晦日からの炉の埋もれ火に炭をついで
釜を若水にあらため、お正月行事の大福茶と初釜の
準備がととのいます。大福茶を喫して、一陽来復を喜
びまた点初を行い祝儀の茶としますが、これを一般に
初釜とされています。

表千家残月亭の大福茶の飾り付け
釜の湯がたぎるころ、家元の家族や親戚の人々および
内弟子、玄関(事務所の方たち)の人たちが席入りされ
家元宗匠の濃茶の点前がはじまります。
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花は結び柳に紅白の椿(時により白梅も)を添え、端の坊
写しの二重切りに生けられるのが恒例です。
綰柳(わんりゅう)と呼ばれる結び柳は、再会を約して柳を
結んだという中国の故事によるものです。
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稽古場の初釜
年が明けて小正月(15日)ごろに、新年のご挨拶を兼ねて
先生のお宅の初釜にうかがいます。
先生のお点前でお炭点前の後、金銀の箔を内側に押した
「島台茶碗」で重ね茶碗の濃い茶点前を拝見し、一服頂戴
いたします。お昼には懐石料理もご馳走になり、一日ゆるり
と楽しませていただき、新たにお稽古に励みたいと皆さんで
話し合ったことでした。

お正月らしく、大棚の紹鴎棚(武野紹鴎好み)
飾り方の特徴として、炭点前に羽ぼうき、香合を飾るのは常
のとおりですが、一輪ざしの花入れ、あるいは料紙、すずり箱
を飾る時もあります。
水指は地袋の客付き(右)に、平水指を入れておきます。
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茶のお点前は、お弟子さんたちに順番にしていただくのも
足の痺れとめにもなり、和やかな雰囲気にもなります。
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★表千家家元の初釜は、前もって11月頃からハガキで申し
込むようになっています。大勢の参加者がある場合は抽選
になります。詳しい事は、お稽古を受けている先生にお訪ね
ください。


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2008/12/17

納め稽古

日毎に寒さがつのり、庭の残花も冬枯れの趣をみせ
淋しいかぎりです。今年もあとわずかとなりました。
歳末にあたり、月日のめぐりの早さを思い、逝く年を
惜しみつつ振り返る事も多いのではないでしょうか。
13日の事始から、正月の準備にとりかかる一方
一年間お世話になった方えのご挨拶、クリスマスと
気ぜわしい日々が大晦日に向かって続きます。
この忙中閑のひとときを、一服のお茶に集うことが
できる喜びを、しみじみ感謝しております。

茶花  椿
花入れ 信楽 蹲
椿は多くは蕾をもちいて清楚さを表現します。
蕾は陰であり葉の三枚、五枚といった奇数を使うこと
で陽となし、陰陽の自然原理にさからわないで花を
いとしむようにいたします。
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濃茶炉棚物点前(二重棚の扱い)
二重棚は三重棚(地板の上に三重の棚がある)から
考案されたもので吸江斉好み、碌々斉好み(糸巻き棚)
はどちらも地板がないので、薄茶点前の場合は水指は
最初に運び出し、最後は濃茶点前も運び込むことになり
ます。地板のある棚は水指を置きつけておきます。
↓は吸江斉好みの二重棚で、濃茶点前の飾りつけです
納め稽古で、一服いかかですか。

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★松花堂庭園と茶窒の紹介★

庭園は約22000平方メートルと広く、庭石や燈篭など
露地庭園として細かい心遣いがなされています。
竹の庭園としても有名で、珍しい竹40種が四季を通じ
て雅趣ある景観を楽しむことができます。
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見事な竹の垣根
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露地と蹲踞(手水鉢)
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松竹堂茶室 草庵
昭乗が晩年に隠棲するために建てた茶室。
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住所:京都府八幡市八幡女郎花79 
℡  075-981-0010  です。


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2008/11/10

開炉のとき

庭先には小菊や石蕗(ツワブキ)が咲き、紫式部の美しい
実が心を和ませてくれます。北国からは初雪の便りも間も
なく届きそうです。お茶のお稽古もこの季節に炉を開きます。
利休居士は「柚子の色づくを見て」とその時を教えています。

炉を開くとともに、茶席の趣きも夏とはまた一変いたします。
重厚で大ぶりの道具が取り合わされて、厳粛な雰囲気です。
掛け軸の「吹毛(すいもう)」は鋭利な剣の事で、常に磨き続
ける心、修行に終わりの無い意味の禅語です。
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茶花は夏ツバキの照り葉と、石蕗の黄色い花です。
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秋もおわりとなるにつれて、茶壷に残るお茶も少なくなり
わずかなお茶を大切にしてこの年の名残に、残りのお茶
で茶事をする、ある意味ではわびしい趣を含んだ茶事が
あります。これを「名残の茶」と呼び、改まったしつらえを
せずむしろ有り合わせの気持ちで、お客様をむかえます。
そして名残の茶のあとは開炉につながることになります。
五月から使い慣れた風炉から、太陽の光や朝夕の気温
に変化がはっきり現れる11月には、暖が嬉しい炉に変わ
るのです。お茶は移りゆく時期をとらえて、お道具の組合
わせや料理、茶花さらに茶室の採光に至るまで配慮して
季感を表したおもてなしをいたします。
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お稽古場の風景です。
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2006/07/23

朝茶事 夏の茶の湯 ②

朝茶事は夏も酷暑の頃におこなう茶事で
案内は午前6時前後の早朝、清々しい涼気の
日の高くならないうちにすませます。
露地は前夜から充分に打ち水をして、障子をはずし
湿らせた簾をかけ、とくに木々の梢は
露の玉をつけるほどにいたします。
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お床拝見
掛物   円能斉 筆  滝
花入   唐物籠
花    木槿、撫子、虎の尾、縞葦
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お道具拝見
釜   富士。   風炉  鳳凰 
水指  ガラス。  茶器  ガラス夢殿 
茶碗  ガラス 銀箔。  茶杓 象牙
建水  えふご。  蓋置 ガラス
お菓子は琥珀糖です。
茶事の順序は正午の茶事に順じますが
初座の挨拶、初炭をして懐石になります。
料理は朝のことゆえ一汁二菜のさっぱりした献立を。
中立ちして後座は濃茶につづいて薄茶となり
朝茶の場合は「つづき薄茶」で終わる事が多いようです。
涼しさを第一に整えられた道具に接して、心の清涼さを
満喫しつつ頂く、一服のお茶はまた格別に思えます。
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夏の茶の湯 ①

真上から照りつける日光と蝉しぐれのなかで
汗ぬぐうこれからの季節は「夏は涼しく」という
利休居士の教えが茶事のほんもうです。

茶花は涼しげなデイルと木槿(ムクゲ)の花。
ムクゲは朝開いて夕べにしぼむ一日花です。
風炉の季節の代表格で、暑い夏の主人公とも
なる花といえます。
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暑い季節はお稽古も、涼しいご前中に済ませたいもの
広間には簾や芽簀(カヤス)の障子で涼をとります。
長板の風炉二ツ飾り
水指はおおぶりのものを、たっぷりの水をはります。
蓋は里芋の葉を使ってみました。
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一服いかがですか。
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2006/03/01

喜寿祝いの茶会

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二月二十六日(日)有馬グランドホテル雅中庵にて
松川御夫妻先生喜寿の茶会が、深山の静寂のなかに楽しく催されました。
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続き棟、有喜庵にて濃茶点前のおもてなしをされる御夫妻です。
末永くますますの御健康と、後家族の御発展をお祈りいたします。
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薄茶席にて、社中がおもてなしを担当させていただきました。
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広間にて、懐石料理をお雛様を眺めながら、ゆっくりとお召し上がりくださいませ。

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喜寿祝の茶、立礼席

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雅中庵、立礼席
掛物  而妙斉 色紙 蓬莱五彩雲
花入  交跡   花、桃 菜種
香合  喜寿祝  六角  而妙斉
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釜  竹地紋 細筒釜 二代目喜平作
水指 イタリー  即中斉
蓋置 ボンボリ  即中斉
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茶器  高台寺蒔絵 棗 即中斉
茶碗  赤膚焼 駒ツナギ 而妙斉
替   萩焼 銘 瑞雲 尋牛斉
干菓子器 喜熨汁盆
菓子 加賀フ ひな祭
本日は雨の中をご夫妻喜寿の茶会に、たくさんの方々にお越し頂き有難う御座いました。
社中一同、心より感謝いたしております。
  

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2006/01/22

稽古場の初釜

茶の湯(表千家)のお正月の行事には、大福茶と初釜があります。大福茶は新年をことほぐ家元うちうちの行事で、初釜は門下一同でお正月の釜をかけ、お祝をします。これは先日稽古場での初釜、床飾りは綰柳(わんりゅうと呼ばれる結び柳で再会を約しての中国の故事)を青竹の筒に生けます。01130012
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初釜は正午の茶事形式で行なわれ、もとは先生が新年の挨拶に来た弟子に、おもてなしをするものでしたが稽古場では、今は皆で協力して楽しく集う華やかなお正月の初稽古になっています。席入りを終えて初炭点前の写真です。
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炭点前が終わりますと懐石膳が運ばれお吸い物がでて、千鳥の杯でお酒を酌み交わします。稽古場では時間的にも正式な懐石料理を点心料理(写真)で、簡素化すること場合が多くなりました。懐石が終わりましたらお菓子をいただき、中立ちをいたします。
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お席も改まって後座入りをいたします。濃茶のあと後炭がつづき薄茶ををいただきますと、もう外も日がかけだしております。楽しい時間は短く感じられ、また一年お稽古にいそしみましょうと、お別れを惜しんだものでございます。

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